英国空軍
英国空軍RAFは海軍と陸軍の航空隊が独立する形で1918年4月1日に設立され、昨年の2018年にちょうど100周年を迎え記念式典などが開かれました。
エリザベス女王もお祝いの式典で、上空でバトルオブブリテンの戦いがあったことを覚えていますとスピーチしていて、まさに歴史の生き証人!
イギリス空軍はロイヤルエアフォースという名称なので、本当は王立空軍と訳すのが正しいのでしょうね。
何だかかっこいい響きです。
エリザベス女王の祝辞の中で、RAFにいたお父様のことにも当然触れていて、設立者のひとりであるトレンチャード卿の側で軍務に就いていたこと、ロイヤルファミリーで初めてRAFのパイロットの資格を取ったことを紹介していました。
In 1918, my father, King George VI, served alongside one of the Service's founders, Lord Trenchard, before becoming the first of my family to qualify as a Royal Air Force pilot.
こう書くと颯爽と飛行機に乗っていたイメージを思い浮かべますが、1918年3月に初めて空を飛んだあとバーティが母へ書いた手紙には、気晴らしで飛んだりはしない、とあまり気に入らなかったようです。
もっとも、この時は悪天候の中での体験飛行でしたが。
航空隊へ異動したのも、長期間の航海は無理なことからやむなく陸の勤務である航空隊を選んだようなものです。
加えてバーティは高いところが苦手でした。
海のほうも、海大好きな父とは違って、船酔いもするので好きというわけではなかったようですが。
立ち上がったばかりのRAFでバーティはNo.4少年飛行中隊の指揮官をしています。
海軍のような伝統や厳格な縦割りでなく自由な空気がある反面、寄せ集めの集団であるため、ちゃんとした組織として動かず、何をどうしていいか分からず手探り状態で苦労が多かったようです。
けれども戦争中に軍で働き、組織の立ち上げに携わったことは、21年後に最高司令官となるバーティにとり計り知れないほど貴重な経験になったとブラッドフォードは書いています。
(画像引用元:Royal Collection Trust)
パイロットライセンスのほうは1919年の7月末にテスト飛行をして取得していますが、練習のときもテストのときも単独飛行することは王室から許可されませんでした。
兄エドワードも飛行機を操縦できたようですが、いつライセンスを取ったんでしょうか。